TOPページに戻る

2025/06/01: 罅の音源制作フロー紹介



はじめに


罅のカヤハラ(Gt.Vo.)です。今日は罅の音源制作フローについて紹介します。よろしくお願いします。

罅では2か月に1度、2,3曲の楽曲をレコーディングして音源化しています。
音源制作の大まかな流れはこうです。
1. 曲を作る
2. レコーディングする
3. ミックスする
4. マスタリングする

1工程ずつ紹介します。


1. 曲を作る


たくさん曲を作ります。
デモを作成したらメンバーがコピーしやすいようパート別の音源も書き出します。
罅ではGoogle Driveでファイルを管理しており、各曲の音源や様々な素材などを格納しています。

drive_screenshot

実際のフォルダ。曲ごとに階層を分けてパート別音源やレック後の2mixなどを管理している。


この段階で作られるデモの例がこちらです。
曲の基本形はできているものの、音源化されたものと比べると少し差分があるかと思います。

カヤハラ - 朧 (Demo ver.)

また、メンバーに共有するため、このタイミングでコード譜を書きます。
ここではまず、ChordWiki式(歌詞に加えて[]で囲ったコードネームを記載する)でテキストファイルとして書きます。
次にそれを罅HPの形式に合わせたHTMLに変換するため、作成したPythonスクリプトを使用し変換します。
変換したHTMLファイルを罅のホームページにアップロードし、メンバーが見られる状態にしておきます。(例 朧のコード譜)

chord_screenshot

公開されているコード譜。恐らくメンバーは見ていない。


さらに、メンバー間で日程を合わせ、お茶の水NOAHを4時間予約します。


2. レコーディングする


お茶の水NOAHでレコーディングします。(いつも本当にお世話になっております。)
レコーディング当日の様子を映したMVも公開しているので、よろしければご覧ください。

歌以外は全員で同時に演奏して録音する、いわゆる一発録り形式で録ります。
4時間分スタジオを抑えて、1度に2,3曲のレコーディングをします。

studio_photo

実際のスタジオの様子。メンバーたちはなぜか「部屋(機材で囲われた自分用のスペース)」を作りたがる。


機材はできる限りレンタルで済ませます。

rental_screenshot

レンタル機材のリスト。ギターすらレンタル品を使用している。


配線は下記のようなイメージで、レンタルしたインターフェース(ZOOM LiveTrak L20)に接続します。
ドラム
・SHURE Beta58a: バス・スネア・ハイタム・フロアタム
・Neumann TLM103: エアーL・R
ベース
・プリアンプのLINE OUT(モノ)
リードギター
・Marshall のDIRECT OUT(モノ)
バッキングギター
・JC のLINEOUT(ステレオ)
初期はギターもマイキングしていましたが、ドラムが被って扱いづらいためライン録りに変更しました。

cable_screenshot

結線図。メモを書き足していった結果ごちゃごちゃしている。


オケを録り終えたら、家で歌を録ります。
BOSS VE500を使用し、ハードウェア側でオートチューンとハーモナイザーをかけて録音します。


3. ミックスする


ミックスに関してはYoutubeで解説動画を公開しているので、もしよろしければご覧ください。


ミックスはあまり得意ではなくので、基本的にStudio One付属のエフェクトを使用してあまり凝らずに仕上げています。
主に使用しているエフェクトは下記です。
RedlightDist
・罅の命。全トラックに刺す
Limiter
・これも全トラックに刺す。たぶんあんまりやらない方がいい
BitCrusher
・ここぞという時にリードギターに歪みとして刺す。カオスでブチブチしてヒリヒリする音になる
Compressor
・パチパチにしたいときに刺す
Room Reverb
・FXトラックでMedium Studioのプリセットを用い各トラックをセンドする
・Reverb深めの曲であればセンドだけでなく、各トラックにかけることもある
Analog Delay
・リードギターのダブリングに使用する
・簡単にステレオ効果が得られて良い
Pro EQ
・ふつうのEQ
Gate
・ドラムの生命線。かなりタイトに設定して被った楽器が目立たないようにする

mix_screenshot

もう15年近く愛用しているStudio One。ありがとうStudio One。


楽器ごとの方針は下記です。
ドラム
・エアーを綺麗に作り、各太鼓をかなり歪ませて乗っける
ベース
・歪ませる & EQでローを出したりハイを切ったりする
バッキングギター
・あんまり何もしない、ちょっと歪みを足すことがある
リードギター
・前述のDelayダブリング技術を使う
・たまにBitCrusherで鬼歪ませる
・ノイズが乗りやすいため、iZotopeのRXを使ってノイズを除去する
ボーカル
・軽くコンプ等で整えるだけで何もしない


4. マスタリングする


Studio Oneのプロジェクト機能を使ってマスタリングします。
バスコンプを掛け、WavesのL3(マキシマイザー)を主に使って音圧を上げます。

あとは地道に何度も書き出していろんな環境で聞き、2mixに戻りつつ調整します。
自分はあまり耳が良くないため、とにかくたくさん聞いて修正することでどうにか頑張っています。

studioone_project_screenshot

Studio Oneのプロジェクト画面。いろんなメーターがついていて便利。


まとめ


以上が罅の音源制作フローの紹介でした。
もしよければ、このようにして制作された音源たちを聴いていただけると嬉しいです。